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  3. 同業者と差をつけるAIの効かせどころ。差別化はツールじゃなく使い方で決まる

にっしーですぜ。先週、宮古島の宿のオーナーさんと雑談してたんですけど、「近くに新しい民泊ができてさ、料金が安いんだよね」ってぼやいてたんですよね。価格で追いかけてくる競合が出てくると、当然しんどい。「どうしたらいいんだろう」って話になって、そのままAIの話に流れていって。今日はその話を書いておきたいなと思います。

「ChatGPT使ってる?」「うん、使ってるよ」って会話、最近めちゃくちゃ増えたと思いませんか。宮古島でも観光業・飲食業・農業、いろんな業種の人がAIを触り始めてます。これ、良いことなんだけど、裏を返すと「AIを使うだけ」では差がつかない時代に入ってきてる、ってことでもあるんですよね。

ツールは同じ。でも、差がついてる店とそうじゃない店がある。その差はどこで生まれるのか。僕的には「使い方の深さ」だと思ってるんですけど、今日はその話をします。

みんなが使えるからこそ、使い方で差がつく

AI以前の時代、「ホームページを持ってるかどうか」で差がついてた時期がありましたよね。持ってるだけで優位に立てた。でも今は、ホームページは当たり前すぎて差別化にならない。

AIも同じ方向に向かってます。「使ってるかどうか」で差がついてたのはほんの少し前の話で、今は「どう使ってるか」が問われてくる。ChatGPT使ってる、AIを試してる、で止まってると、使ってない人と大差ない状態になっちゃう可能性があるんですよね。

じゃあ何が差になるのか。僕が見てきた感じだと、大きく3つの軸があると思うんですよ。

ひとつめは情報量の差。お客さんに提供できる情報の量と質。もうひとつは速度の差。問い合わせや要望への反応スピード。最後はパーソナライズの差。「うちのお客さん向け」の精度です。

情報量の差、速度の差、パーソナライズの差

情報量の差から話すと、たとえば民泊と旅館が同じエリアで競合してたとして、周辺案内ひとつとっても差がつくんです。「コンビニはここ、スーパーはここ、宮古牛が食べられる居酒屋はここ、送迎タクシーの番号はここ」みたいな情報が、チェックイン前日にメールで届いたらどうですか。これ、AIでお客さんの属性に合わせて作れるんですよね。「お子さん連れのご家族向け」と「ダイビング目的の方向け」では最適な情報が違う。手書きじゃ到底追いつかない種類の丁寧さが、AIがあるとできるようになる。

速度の差は、特に観光業でわかりやすい。「この日程で2部屋空いてますか?」という問い合わせへの返信が、1時間後と24時間後じゃ全然違う。忙しい繁忙期に、AIに下書きさせて確認して送るだけなら5分で済む。競合が次の日に返してくるとこを、その日のうちに返せる。これは地味に大きいと思ってます。宿の予約問い合わせメール、AIで5分/件に圧縮で詳しく書いてますが、問い合わせ対応のスピードは予約転換率に直結するんですよね。

パーソナライズの差は、ちょっと難しく聞こえるかもしれないけど、要は「この人に合わせた文章」を出せるかどうかです。飲食店でいうと、「アレルギーお持ちのお客様向けのメニューコメント」を日本語・英語・中国語で用意しておけたりする。農家さんなら、ふるさと納税のお礼状を産地や品種ごとに変えたやつをサクッと作れたりする。これ、手でやろうとしたら時間がかかりすぎて現実的じゃないけど、AIがあれば回せる量感になる。

宮古島の業種別、ちょっとした実例

少し具体的に話すと、宮古島の事業者さんが実際にやってることや、「これがいいんじゃないか」と思うことをいくつか書いておきます。

宿の例: チェックインの数日前に送るウェルカムメール、今は定型文を送ってるとこが多いんですよね。でも、予約情報を見ると「家族連れ」「カップル」「ダイビング目的」みたいな属性は大体分かる。AIに予約情報を渡して「ダイビング好きの20代カップル向けに周辺おすすめスポットと持ち物ヒントを入れたウェルカムメールを」って頼むと、それなりに形になる。手間はほぼ変わらないけど、お客さんが受け取った時の印象が全然違ってくる。

飲食店の例: メニューの多言語対応。「写真はあるけど英語の説明文がない」って話、平良の飲食店でよく聞くんですよね。英語・中国語・韓国語のメニュー説明文を、全品一気にAIで作ってしまう。精度はいい感じじゃないかもしれないけど、「何も書いてない」よりは圧倒的に丁寧に見える。AIで作る英語メニュー、写真→英訳→印刷データまで(2026/6/29公開予定)で手順を書いてますが、最初にやる壁さえ越えたら半日でできる仕事です。

農家さんの例: SNSの継続。「畑の写真は撮ってるんだけど、文章書くのが面倒で投稿が途切れがち」ってパターン、農家さんに多い。写真をスマホで撮ってChatGPTに「この収穫写真でInstagramの投稿文を書いて。宮古島の農家らしい雰囲気で」って送るだけで、とりあえずの叩き台ができる。毎日更新じゃなくていい。週3回でも続いたら、それだけでSNS止まってる競合より一歩前に出られる。

「AIを入れたのに差がつかない」状態から抜けるには

「一応使ってるけど、なんか差がついてる感じがしない」ってケースも実際あるんですよね。たいていの原因は2つで、「使い方が浅い」か「続けてない」かのどちらかだと思ってます。

使い方が浅い、というのは「AIに聞いてみた、出てきた、使った」で終わってる状態です。出てきた文章を読んで「まあいいか」で出すんじゃなくて、「うちの宿らしさ」とか「うちのお店の文体」をちょっとずつAIに覚えさせていく感じで育てていくと、精度が上がってくる。Claude Projectsを使うと、店のルールや文体をメモっておけるので、毎回同じことを教えなくてよくなる(Claude Projects、業務情報を覚えさせる使い方に詳しく書いてます)。

続けてない、というのもシンプルに問題で、3回使って止めてたら習慣にならない。AI使って浮いた時間を別の仕事に使うサイクルを作らないと、「使ってみたけどよく分からなかった」で終わる。最初は小さな業務から始めて、「これは確かに楽になった」って実感を積み上げていくのが一番定着しやすいと思ってます。

競合が真似できない強みは「現場知識×AI」にある

ここが一番大事かなって思ってる話なんですけど、AIはみんな同じツールを使えるけど、「現場の知識」は代替できないんですよね。

宮古島の宿のオーナーなら、「台風が抜けたあとの海はこの場所が特にきれい」とか「この時期はマンタの遭遇率が高い」みたいな情報を持ってる。飲食店のシェフなら、仕入れた食材の状態で今日の最適なメニューを判断できる。農家さんなら、その畑の土の状態で今年の糖度が分かる。こういう知識は、AIには出せない。ネット上にも転がってない一次情報です。

AIは「文章にする」「翻訳する」「整える」「スピードアップする」が得意。でも「何を伝えるか」「どんな経験から言えるのか」は人間の側にある。

競合が真似しにくい強みって、「AIを使ってる」ことじゃなくて「うちの現場知識をAIで素早く表現できてる」ことだと思うんです。AI使いこなしてる農家さんのSNSを見ると、投稿頻度とか文章の読みやすさもあるけど、「この人の畑のこと、なんか好きになってきた」って感じの蓄積があるんですよね。AIでリズムを作って、その隙間に本人の現場感を乗せていく。これが一番差がつくパターンだと思ってます。

AIに任せる業務と任せない業務の線引きでも書いてますが、任せる部分と人間がやる部分を意識して分けておくと、この「現場知識×AI」の掛け算がうまく機能してきます。

まず一個、うちの現場でやってみてほしい

差別化って聞くと大げさに聞こえるかもしれないけど、最初の一歩は小さくていい。普段手書きしてる案内文をAIに書かせてみる。それだけでも、「意外と早く終わった」「文章がちょっときれいになった」って体験が積み上がっていく。

AIのROI試算AI活用の3年ロードマップの話は別記事でもしてますが、まずは今週の仕事の中から「これAIに頼んでみよう」って1個を探してみてください。宮古島でこういう使い方してる人が増えたら、なんか嬉しいなって思ってるので。

ONEstaでも宮古島の事業者さんのAI活用の相談に乗ってます。「うちの業種だとどう使うんだろう」って気になったら、気軽に声かけてみてください。