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  3. 採用1人 vs AI導入、どっちが先か。経営判断の軸を5つに整理

お疲れさまです、にっしーです。

最近、宮古島の知り合いの経営者さんと話す機会が続いてて。「人手が足りないけど、採用する前にAI入れた方がいいのかなぁ」って悩んでる声をちょいちょい聞くんですよね。観光業の繁忙期前とか、飲食店の季節の変わり目とか、そういうタイミングで特によく聞く話です。

で、これ「どっちが正解か」って考え始めると、だいたい詰まるんですよ。採用かAIか、どっちか選ぶって話じゃないから。

今日はその判断軸の話をしたいと思ってます。

人を採るときの本当のコスト

まず整理しておきたいのが、採用のコスト感です。「月給20万円の人を雇う」と思うと20万円のイメージになりがちなんですけど、実際の負担は1.5倍以上になる場合が多いと思ってます。

  • 給与本体(例: 月20万)
  • 社会保険料(事業主負担はざっくり給与の14〜15%)
  • 採用にかかる費用(求人媒体・紹介手数料・面接対応の時間コスト)
  • 入社後の教育コスト(最初の1〜3ヶ月は生産性が低い期間)
  • 設備・備品・席・PCなどの初期費用
  • 定着しなかった場合のやり直しコスト

この全部を合わせると、月20万の人件費が実質月30万以上の負担感になってくることも普通にあります。

だからといって採用が悪いわけじゃないです。これは純粋に「何の負担を引き受けるか」の話をしているだけで。採用は長期的な投資なんですよね。うまく育てばリターンが続く。でも短期の費用だけ見て「人を増やせばすぐ解決する」と思うと、見込みが外れることがある。

宮古島の中小企業でよく聞く悩みが「繁忙期だけ人が必要なんだけど」って話で、その場合は通年採用の固定費より、繁忙期の業務量をまず削れないか考えた方がいい場面もある気がします。

AI導入の本当のコスト

じゃあAIは安いかというと、こっちも「タダで入る」と思うと痛い目見ます。

  • ツールのライセンス費用(月数千円〜数万円)
  • スタッフへの使い方説明・トレーニング時間
  • 社内ルール整備(どこまでAIに任せるか、情報の扱いはどうするか)
  • 使ってみて合わなかった時の撤退コスト

そして、もう1つ正直に書くと。ウチも最初にAI関連のツールやシステムに投資して、「あれ、全然使われてない」「思ってたのと違った」って経験があるんです。ざっくり計算すると200万円近くドブに捨てたようなことになった時期があって、あれは本当にキツかった。

原因を後から分析すると、主に2つで。1つは「このツールを使ってほしい」と経営側から押し付けたのに、現場が何に困ってるかをちゃんと聞いてなかった。もう1つは、入れることを目的にしてしまって「これを入れたら何が変わるか」を具体的に詰めていなかった。

だからAI導入の失敗コストってこのへんにあるんですよね。ライセンス料より、「現場に使われなかった時間と、最初の設計を誤った判断コスト」の方がずっと高くつく。

人の方が圧倒的にいい仕事

ここから判断軸の本題です。人とAIには得意なことが全然違うので、仕事の種類によって向き不向きがはっきりしています。

まず、人の方が向いている仕事から。

接客・関係構築は、今のAIには無理です。常連さんとの他愛もない会話、顔を見て「今日はちょっと元気なさそうだな」と気づいて声をかける、そういう人間同士のやりとりはAIには代替できないと思ってます。宮古島の観光業や飲食業で「またあの人に会いたいから行く」ってなる場所は、人が作ってるんですよ。

現場判断と身体性も同じで。機械のちょっとした異音に気づく、天候を見て今日の作業量を調整する、農地の土の状態を踏んで確認する、みたいな「体で覚えてる判断」はAIには出せない。建設業や農業のベテランが持ってるノウハウは、今のAIが学習できる種類のものじゃないんですよね。

職人技・クリエイティブの核も人間の領域だと感じてます。料理の最終的な味の決断、デザインの「これだ」という感覚、写真の構図の選択。AIが下書きやアシストをすることはできても、最後の「これにする」という判断は人間が持ってた方がいい。

AIの方が速い仕事

逆に、AIが人間よりずっとうまくこなす仕事もあります。

文書・メール・翻訳・要約は今すぐ切り替えて良いと思ってます。お客さんへの問い合わせメールの下書き、見積書の文面、SNSの投稿テキスト、英語・中国語・韓国語の翻訳。これらは人間が手作業でやるより、AIに下書きさせて人間がチェックするフローの方が、スピードも品質も上がる場合が多い。

調査・まとめ・初稿執筆も同じで。「○○について調べてまとめて」「このデータを表にして」という作業はAIがものすごく速い。人間が3時間かかる調査まとめが、30分の確認作業に変わることがある。

データ整理・仕分けも向いてます。予約台帳の整理、売上の集計フォーマット作成、在庫リストのデジタル化、申請書類の下書き。ルールさえ教えれば、ミスなく繰り返してくれる。

この「AIが速い仕事」の共通点は「ルール化できるもの、繰り返し発生するもの、正解の基準が言語化できるもの」あたりだと思ってて。逆に言うと、ルール化できないものは人間が持ち続ける方がいいです。

既存スタッフのAIリテラシーを上げるのが最速

ここが個人的に一番伝えたいところで。採用かAIかの二択じゃなくて、「今いるスタッフがAIを使えるようになる」という第3の選択肢があるんですよ。

たとえばこういうことが現実に起きてます。

以前、宮古島の宿のオーナーさんと話してて、繁忙期のチェックイン時間帯に「問い合わせメールへの返信が追いつかない」という悩みを聞いたんです。その時期だけ人を入れることを検討していた、と。

で、試しにフロントスタッフにAIの使い方を1時間教えて、メール返信の下書きを頼む練習をしてもらったら、1件あたりの対応時間が半分以下になったらしいんです。採用せずに、繁忙期を乗り切れた。

うちでも同じような経験があって。採用しようとしていた業務が、既存メンバーのAI活用で吸収できたケースが実際にあります。逆に「これはAIじゃ無理だ」ってなって採用に踏み切ったケースもあって、それはお客さんと直接やりとりする接客ポジションでした。

つまり、判断の順番としてはこうかなと思ってます。

今ある業務の中で「繰り返し・ルール化できる・時間を食ってる」ものをAIで吸収する → 残業が減る → 採用が必要かどうかを改めて判断する

いきなり採用の前に、「今いる人がもっと本来の仕事に集中できるか」を先に試してみてほしいんですよ。

採用が必要な場面も、もちろんある

書いといた方がいいと思うので。AI入れれば採用しなくていい、なんて話じゃないです。

事業が成長して物理的に人手が必要になる場面、AIでは対応しきれない接客やケアの仕事、専門性が高くて外部に任せられない領域、こういうところはちゃんと人を採るべきだと思ってます。

ただ、そのタイミングが「今すぐか」「半年後でもOKか」を判断するために、AIで吸収できる業務を先に整理しておくと、採用の精度が上がるんじゃないかな、と。「何ができる人が必要か」が明確になるから、採用のミスマッチも減る気がしてます。

まずは仕事リストを見直してみて

判断軸をまとめると、こんな感じです。

  • AIが向いてる仕事(文書/メール/翻訳/まとめ/データ整理)は、今すぐ試せる
  • 人が向いてる仕事(接客/関係構築/現場判断/職人技)は、人に任せ続ける
  • まず既存スタッフのAIリテラシーを上げて、業務量を圧縮してみる
  • そのうえで「それでも人が足りない」なら採用を検討する

難しい話じゃなくて、今やってる仕事の一覧を見て「これ毎回同じこと書いてるな」「これ毎週手作業でやってるな」というものを1つ選んで、AIに頼んでみる、それだけです。

宮古島の事業者のみんなに「一緒にやろう」って言い続けてるのはそういうことで。難しくないし、まずは触ってみると分かるかなって思ってます。

気になったこと、あなたの職場だとどうなるか試したいこと、ウチに気軽に相談してください。

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