ハイ、にっしーです。6月の梅雨の晴れ間に、平良の通り沿いをぶらぶらしてたんですよ。テラス席でソーキそばを食べてたら、隣のテーブルに外国人観光客のご夫婦が座って。メニューをじっと眺めては首をかしげて、スマホを取り出してカメラ翻訳してる。しばらく格闘してて、最終的にジェスチャーで注文してました。
その光景を見ながら、「英語メニューがあったらな」と思ったんですけど、飲食店のオーナーさんに聞いたら「作ろうとは思ってるんだよね、でもどこに頼めばいいか分からないし、英語が…」ってなることが多い気がして。
実はこれ、ChatGPTとCanva(無料で使えるデザインツール)を組み合わせると、翻訳会社に頼まなくてもお店側で作れちゃうんです。今日はその一本道の手順を書いていきます。
外国人観光客が増えた宮古島で、英語メニューの話
宮古島の飲食店事情として、ここ数年で外国人観光客の数が増えています。スマホの翻訳アプリがあるから何とかなってるとはいえ、お客さんに「写真を撮って翻訳してもらう」作業を毎回させるのは、おもてなしとしてはちょっと惜しいよなって思うんですよね。
英語メニューがあることで変わること。注文のやりとりがスムーズになる。素材やアレルギーの説明を渡せる。「これ食べてみたい」という気持ちを押せる。地味なようで積み重なると大きい差だと思います。
かといってプロに頼むと費用がかかるし、メニューが変わるたびに依頼するのも手間。だったらお店側で更新できる仕組みを最初から作っておくのがいちばん賢いと思っていて。それが今日の話です。
Step 1. 今のメニュー写真をChatGPTに渡す
まず手元の日本語メニューを写真に撮ってください。プリントされた紙メニューでも、手書きでも大丈夫です。
ChatGPT(無料版でOK)を開いて、その写真をそのまま貼り付けます。そして、こんな感じで聞いてみてください。
この写真のメニューに書かれている料理名と説明文を、
全部テキストとして書き出してください。
日本語のまま一覧で出してください。
ChatGPTは画像を読み取って、書かれている文字を拾ってくれます。OCR(文字認識)的な使い方ですね。手書きが混じっていると精度が落ちることがあるので、そのときはもう一度「〇〇の部分が読み取れませんでした」と伝えると再読してくれます。
出てきた一覧を見て、抜けや間違いがないかを確認する。これだけが人間の仕事です。確認できたら次のステップに進めます。
Step 2. 直訳ではなく「観光客が想像できる説明」に英訳する
ここが一番大事な部分かなと思ってます。
Google翻訳でも英訳はできるんですが、「ゴーヤチャンプルー」を機械翻訳すると「Goya Chanpuru」のまま返ってきたりする。英語圏の方には「???」です。それでは英語メニューの意味がない。
ChatGPTへの頼み方はこう。
以下の料理名と説明を英語に翻訳してください。
ただし、単語だけを直訳するのではなく、
英語圏の観光客が読んだときに料理をイメージできる説明文にしてください。
宮古島特有の食材(島豆腐、もずく、アグー豚など)については、
英語で簡潔な説明(括弧書きまたは一文)を添えてください。
例:
ゴーヤチャンプルー → Goya Chanpuru (bitter melon stir-fry with island tofu and pork)
【料理一覧】
(さっき書き出してもらった一覧をここに貼る)
こうするとChatGPTは「宮古島の食材を知らない外国人が読む」という前提で英訳を作ってくれます。
実際に出てくる例を挙げると。
- 島豆腐の揚げ出し → Deep-fried Shima Tofu (local Miyako-island style soft tofu) with dashi broth
- もずくの天ぷら → Mozuku Tempura (crispy fried Okinawan sea moss)
- アグー豚の角煮 → Braised Agu Pork Belly (Okinawan heritage-breed pork, slow-cooked until tender)
括弧の中に素材の説明が入ることで、食材を知らない人でも「どんなものか」が伝わる。これが機械翻訳と一番違うところです。
出てきた訳をざっと読んで、「これは言い方が違う」「もっとシンプルにして」という感じで続けてチャットで調整できます。1回で仕上げようとしなくていい。気になったところを都度言い直してもらうだけです。
Step 3. 中国語・韓国語版を同時に出してもらう
英語メニューができたら、同じ流れで中国語・韓国語版も作れます。
宮古島への観光客を見ると台湾・香港・中国本土・韓国からの方も多い気がしていて、英語だけでなく中韓対応があると対応できる幅が広がります。
ChatGPTへの追加の頼み方はシンプルで。
今作った英語版のメニューを、繁体字中国語(台湾・香港向け)と
韓国語にも翻訳してください。
料理の説明は英語版と同じ情報量で、それぞれの言語に自然な表現で出してください。
1回のやりとりで英・中・韓の3言語が揃います。印刷時に言語を切り替えて使えるので、3言語分を作っておいてもコストはほぼ変わりません。
Step 4. Canvaでレイアウトして印刷データにする
テキストが揃ったら、次はデザインです。ここはAIじゃなくてCanvaを使います。
Canvaは無料で使えるブラウザ型のデザインツールで、「メニュー」と検索するとA4やA5、折りたたみ型など飲食店向けのテンプレートが大量に出てきます。
やり方の流れはこう。
- Canvaでメニュー用テンプレートを選ぶ(無料テンプレートで十分)
- テンプレートの文字を選択して、ChatGPTが出した英語テキストをコピペで差し替える
- 日本語版と英語版を同じレイアウトで2枚作る
- PDFで書き出して印刷屋に入稿するか、コンビニのネットプリントで出力する
デザインの手間は「テキストの差し替え」だけなので、デザインの知識がなくても作れます。宮古島内に印刷屋さんもあるし、コンビニプリントであれば数十円で試し印刷も確認できます。
Figmaを使っている方はFigmaでやっても同じです。テキストデータが用意できていれば、どのツールでも流し込むだけです。
アレルギー表記だけは人間の目を通す
正直に書くと、アレルギー表記だけはAI任せにするのが怖いと思っています。
ChatGPTはアレルゲン情報(グルテン・ナッツ・乳製品・甲殻類など)を料理名や説明から推測して書いてくれます。でも「このメニューに何が入っているか」を正確に把握しているのは、実際に作っている厨房だけです。
推測で「このメニューにはナッツが含まれません」と書いてしまって、それが間違いだったときのリスクは大きい。
僕がお客さんに相談されたときにいつも言っているのは「アレルギーの欄だけは人が確認してから入れてください」ということで。ChatGPTが出した内容に「含まれる可能性があるアレルゲン」として添えておいて、スタッフが口頭で補足するフローを組み合わせるのが現実的だと思っています。
テキストの英訳はAIに任せて速く作る。アレルギー情報の確認は人間がやる。この役割分担が大事です。
1回作ってしまえば、更新も10分で終わる
英語メニューが面倒だと思われがちな理由のひとつに、「一度作ったら直しにくい」があると思うんですが、この方法で作ったものはテキストデータが手元に残ります。
新メニューが加わったら、日本語テキストをChatGPTに渡して英訳してもらい、Canvaのデータに追加コピペするだけです。慣れると10〜15分で更新できる。
最初に少し手間をかけて仕組みを作っておくと、次から楽になる。ソフトウェアの話でよく言われることですが、メニュー管理でも同じだと思います。
まず写真1枚からChatGPTに渡してみて
難しいことはないし、最初はまず試しに写真1枚だけ渡してみるところから始めてほしいんですよ。ChatGPTの無料版でできるので、費用もゼロです。
「ゴーヤチャンプルー」が英語でどう出てくるか、見てみるだけでも面白いと思います。
宮古島の飲食店で英語メニューを使っているお店が増えると、観光客のお客さんも嬉しいし、注文がスムーズになってお店側も助かるし、みんな得じゃないかなって思ってます。一緒にやっていきましょう。
気になることがあれば、ONEstaに気軽に相談してください。